***/***様
前略
 秋冷の候突然お電話申し上げ失礼致しました。
 何せ母から譲ってもらったものであまり良いもの悪いものともわからず子供達の世話にあけくれ、この歳になって痛んでいるのが気にかかる様になりました。 
どうか修理し補強できるところがあればお願い致したいと思っております。
 京漆器である事は知ってましたが家具師さんの印があるのでどういうものかも知りたいと思いますがとにかくよろしくお願い致したいと思います。
 お重箱が痛みがひどい様ですのでよく見ていただきたいと思います。
埼玉県/宮田様
前略
 この度、「茶の間」の記事により、漆器が修復できることを知りました。
私が40年近く前に結婚してこの家に来たときからあった重箱ですが、どのくらい費用がかかるものかお教え頂きたいのです。
 デザインがとても素敵で使いたいのですが、ひび割れがあったりして使うとよけいに傷むような気がして使えませんでした。戦争をはさんで疎開や引越しなどで丁寧に扱えなかったのだと思います。
全体像と主な「きず」をデジタルカメラで撮ってお送りしますので、およそのところをお教えください。五三の桐の茶色っぽく写っているのは金泥です。桐の内部は、まわりの地のようにつるつるではなくて、ざらっとした変った仕上げです。
プリンタの具合があまりよくなくてたて線が入ってしまいましたが、凡その姿はわかって頂けると思います。
二つとも使えるようになれば本当にうれしいと思いますが(黒は二段重、朱は一段)、私に手のとどくような費用かどうかぜひお教えください。よろしくお願いいたします。


前略ごめん下さい
 重箱修復の件、やはりお願いすることにいたします。
私が40年近くも、使えないけれど、捨てることもせず待ちつづけて来たということには、やはり意味があったと思います。主人の母は、私が嫁ぐ半年前に亡くなり、母に気を兼ねて捨てないということでは全くなく、大量生産でない時代の、一人の職人さんの手作りの温かさがこの什器にあったのだと思います。もし、生かして使えるのならば…という気持ちです。「イ」の方の工程でお願いいたします。娘もずっと使ってくれると思いますので。
 余談ですが、私は幼稚園まで、左京区の下鴨梅の木町というところに住んでいました。前の府立一中の運道場の裏に家があり、兄や姉も一中や同志社に行っていました。小学校からは戦時中をはさんでずっと東京ですが、京都には、なつかしさもあります。京都の工房にお願いするのも何かの縁でしょうか。
よろしくお願い申し上げます
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新潟県/中島様
拝啓
 この度はお世話になります。記帳連絡のはがき受け取りました。前回は収納箱について御案内頂きましたが、この件につきましては最終的な目途がたってから決めさせて頂きたいと思います。そして、もし作ってもらうことになりました場合、姉と二人で5組づつ分けることになっておりますので、5組づつを2箱になると考えておりますが、最終的な決定はもう少し待ってください。もしこの總_に膳を揃えるとしましたら、5客でどの位の見積りになりますでしょうか。
 次に、少しばかり傷んでいる漆器を素人(私)でも手当出来る方法がありますでしょうか。
ex.
・金の縁がかけて黒地が見えている。(赤地)
・地色に変化はないが、なでるとイライラする。(溜塗)
以上、おついでのある時にでもお教え頂ければ幸いです。
向暑の折、ご自愛上お過ごし下さいます様。かしこ
静岡県/田中様
 毎日うっとうしい日が続いております。
この度、ご多忙の所、突然修理をお願い致し、心良くお引き受頂き本日二客届きました。駄物でお恥かしい字とは思ひましたが、お仕事の相間にて、立派にして頂き何と申し上げ様もございません。 
今後大事に使はせて頂きます。土日曜と入り、又、七月一日は一寸出かけてしまい、郵便局に参る事が出きず、大変遅くなり失礼いたしました。
 不順の陽気でございます。皆々様くれぐれもご自愛下さいます様。
先ずは御礼ご挨拶迄
千葉県/針谷様
前略
 このたび、毎月購読しております「月刊茶の間」という雑誌にて貴工房の記事を拝読し、私の愛用しております漆器の修復ができないものかと思い筆を執らせていただきました。
 この手紙といっしょに送らせていただきました朱塗のお膳は、数年前にその色や形が気に入り、ある骨董店で購入したものですが、いつもはお膳としてではなく、床の間に置いて香炉を置く台として使っております。遠目には気になりませんが、よく見るとひび割れがあちこちにあり、かなりくたびれているようです。そのため常々塗り直しした方がよいのではと思っておりましたが、なかなかどこへお願いしてよいのかわかりませんでした。ところがこのたび「月刊茶の間」で貴工房の記事を見かけ、早速お電話申し上げましたところ、現場を見ないと詳しいことはお答えできないとのご回答でした。
 そこで、とり急ぎ現物を送らせていただいた次第です。確かに私としてはとても気に入っているものですので、壊れないように塗り直して、末永く使いたいと思っておりますが、修復にどの程度の費用がかかるものか皆目見当がつきません。そこで、お忙しいところ誠に恐縮に存じますが、この現場を御覧いただき、かかる費用と期間をお見積りいただきたくお願い申し上げます。お見積もりいただけましたら、電話又はファックスにてお知らせいただければ幸いに存じます。
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東京都/工藤様
前略
 先日は御電話にて、ごていねいな御説明をいただきありがとうございました。又、そのすぐ後には、写真をお撮り下さっての詳しい見積書を御送りいただき感謝申し上げます。一面識もない私のお願いに、この様にお答え下さりさすが思い出工房を開かれた方と、心より敬服し、この様な方に修復をしていただく程の器であったのかと恐縮もしております。実は、お手紙をいただく前に、主人が単身赴任しております岩手県の盛岡に行っておりまして、(1ヶ月の2/3は娘と老犬のいる調布、1/3は主人の居ります盛岡で主婦をしています。)御返事が遅れました事を、まずお詫び申し上げます。
 私は和のアンティーク製品が大好きですが、買ったものでなく、工藤の家で古くから使われてきたものを受け継いでいる(今回お願いしたのもその1つです)にすぎません。それを娘が使える状態で渡せれば良いと思っております。古い器の修復が新しい製品を作るより何倍も面倒であり時間も要する事と思いますので、見積書は充分納得出来るものでした。この器には、あと酒器と、大中小の杯がございます。これは、もう少し自分が使ってから譲るからと義母から云われております。又、銘々皿ももっとあるのかもしれないとの事ですので、わがままを申して誠に申し訳ないのですが、今回は、台と御重のみの修復をお願いし、銘々皿とはし置きは、次回にしたいと存じます。(経済的事情もあり)何とぞ、よろしくお願い申し上げます。おはずかしい事ですみません。
 末筆ながら、まだまだ寒い日が続きます。お風邪など引かれませず、御家族皆々様の御健康を祈念致します。
名古屋市/永井様
 蝉の声だけでも一声お暑く感じられます。此の頃でございます。
先日お電話でたずねさせて頂きました品を送らせて頂きます。
お重箱の方は七・八十年の歴史を持ちます品ですが、外国生活を二十年余り致して居りました折に日本文化をと外国人のお客様の折には大活躍致しましたのでこんなにいたんでしまいました。しかしサライの御本を読んで居りましたら、貴工房の事がございましたので、ぜひ、と思いましてお願いさせて頂きます。
あまりひどくて直らない所はお目をつぶって頂て直して頂ける所だけでもお願い致します。勝手な願いごとで申し訳なく存じます。ぜひお願い申します。お暑い折お体ご自愛遊して下さいませ。
石川漆工房様 
よいお返事が頂けます様に  かしこ
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